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アイゼンが日々の出来事を衝動的に書く日記。
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題名:アクセルワールド
作者:川原礫
発行:電撃文庫


「行きたかった。あなたのいる場所に……あなたが軽やかに羽ばたく、遥か高い空に。
 高く……遠く……泥沼みたいな現実を抜け出して……あなたと一緒に」
byハルユキ



加速。現実からの逸脱。現状からの逃避。色んな解釈がある。
このアクセルワールドもそんな、泥濘のような現実に浸かって抜け出せなかった主人公が、その現状をぶち抜いて加速し続ける物語。
速さとは何か。他者を追い抜いて先頭に立つ、圧倒的なまでの速度(スピード)か。
速さとは何か。今までの自分を討ち棄てて未来へ突き進む衝動(スタンピード)か。
……実は前者も後者も取り揃えているアクセル・ワールド。
前者のような「野心」を胸に、後者のごとき「変化」を夢見て、少年少女は加速する。実に贅沢な仕様でございます。

ハルユキはいじめという陰鬱な現実から逃げ出すべく、黒雪姫から授かったプログラム<ブレイン・バースト>を使って、陰鬱な現実を空想上の速さで塗り替える。
だが、その速さに追いつかないハルユキの葛藤。手に持ったその力に動揺し、成す術が無くなる彼の背中を押し続ける黒雪姫。
停滞する現実。加速する空想。その狭間で苦悩するハルユキの前に、一つの危機が迫る。
恩人である黒雪姫の命の危機を前に、ハルユキは決意する。
膝まで浸かっている泥濘の淵から、彼の意志は加速する。もっと、もっと速く。こんな現実から、黒雪姫を颯爽と救えるほどの速さを求め。
現実から逃げる為の速さではなく、現実に挑み、尚且つ現実をも飛び越える速さを。


実に少年漫画なノリでした。だから悔やまずにはいられない。




――――何故、オレは「超絶加速バーストリンカー」の時から見なかったんだorz




そんな後悔とかがアイゼンの心の内に溜まってしまい、脱出不可能。
嗚呼、オレも「ブレイン・バースト」してぇ。こんな後悔の念に晒された現実から脱却してぇ。
そういや光を超えた速さを繰り出すと、時間さえも追い抜いて過去に向かうらしいですネ。

オレ、光超えるよ。そして光を超えた後にPC前に座って、理想郷にアクセスして「超絶加速」の頃のアクセル・ワールドを見るんだ。


……という壮大な現実逃避を考えるこの頃。逃避っていうよりも後悔の念で構成された妄想妄執の類だねコリャ。
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